00/3/29 苫小牧市 ごみ広域処理問題の住民説明会開けず
ダイオキシン対策のため、早来、厚真、追分の東胆振三町広域行政事務組合(組合長・出口明早来町長)の廃棄物を、苫小牧市沼ノ端クリーンセンターで広域処理する問題は、市と沼ノ端地区の住民説明会が開けないまま、当初決着のめどとしていた年度末を迎えた。クリーンセンター建設時の合意条件として、沼ノ端地区の4町内会は「文化、芸術、体育施設の充実を図る」など7項目の要望を提出。市長に対し施設の種類と建設時期を明らかにするよう求めたが、明確な回答が得られず、物別れに終わっていた。
札幌市の包括外部監査人の公認会計士花岡英司氏は、包括外部監査の結果を桂信雄市長に報告した。同市土地開発公社の含み損が約87億円に上ることを指摘し、先行取得したものの未利用状態の土地の有効利用を促した。未利用地の取得自体は正当としたが、取得価格などと時価を比べると87億700万円の含み損があり、保有資本を充てても62億4600万円の債務超過を生じていると指摘している。
旭川市は、中核市に移行する4月1日から「旭川版・時のアセス」に当たる政策評価システムを導入する。中核市に求められる新たな政策立案にかかる費用を確保するため、より効率的な行財政運営が必要となると判断、事業のスリム化や見直しをしていく。新たに設置する専門職員は企画部審議員(政策評価システム担当)として、予算を重点的に配分する優先事業の順位設定や、事業実施についての各種情報公開などを担当し、既存事業の見直しを進める。
00/3/29 江差町 「開陽丸」の運営財団が基本財産取り崩し
開設10周年を迎える桧山管内江差町の観光名所「開陽丸」の運営母体、財団法人・開陽丸青少年センター(理事長、若山昭夫・江差町長)が入場者減少による歳入不足と累積赤字がかさみ、積み立ててきた1億円余りの基本財産のうち2千万円を初めて取り崩すことになった。入場者はオープンした90年度の年間約14万8千人をピークに年々減少し、99年度は目標の4万人を切るのは必至となった。累積赤字は98年度末で約1250万円となり、99年度会計は単年度で約750万円の歳入不足に陥る見込み。
東松浦郡玄海町議会は、本会議で唐津市と東松浦郡9町村の法定合併協議会設置議案を賛成少数で否決した。市町村合併特例法では、同協議会設置は対象の全議会の可決が必要なため、唐津・東松浦地区の広域合併は仕切り直しとなった。同町議会は15日の予算特別委員会で、同協議会設置議案を「生活基盤整備が先決」などとして全会一致で否決していた。この日の本会議には16議員全員が出席。採決の結果、議長を除く15議員のうち、賛成1、反対14で否決した。岩下孝嗣議長は「法定協議会設置は時期尚早ということで、合併そのものに背を向けるものではない。任意の合併協議会の中でこれからも論議していきたい」と話した。
山梨県は、市町村合併を促進するため、27の合併パターンや推進事業への支援策などを盛り込んだ「市町村合併推進要綱」を策定し、発表した。合併パターンは、県内を8広域圏に区分し、圏内の地域性や産業など「個性」に応じた市町村の組み合わせを例示。支援策では、合併市町村を対象にした特例交付金制度の創設や、合併推進に向けて取り組む市町村や公的団体への補助金の交付を明記している。4月に市町村職員を対象に説明会を開くとともに、「市町村合併推進庁内連絡会議」を設置し、庁内の連携強化を図りながら各地域の合併に向けた動きをサポートする。目的別では市制移行型、地域振興型が各5パターン、都市充実型は人口20万人以上を想定した場合が5パターン、人口約5万10万人で10パターン、行財政高度化型2パターンをそれぞれ提案した。支援策では、合併に伴って緊急に必要な事業を対象に、県単独事業として最低5億円を交付する特例交付金制度を創設した。合併に加わる自治体が1つ増えるたびに1億円を加算する方式。
00/3/28 松山市(愛媛県) 商業タウン・マネジメント計画策定委が会合
松山市中心部の整備や商業活性化などの具体策を練る商業タウン・マネジメント計画策定委員会の会合が開かれ、松山市が策定した中心市街地活性化基本計画を基にしたTMO(タウン・マネジメント機関)構想をまとめた。構想は、「文化の香りと安らぎのあるまちづくり」を基本コンセプトに、41事業を盛り込んでいる。
00/3/27 勝本町(長崎県) 4町『合併協議会』設置案可決
壱岐郷ノ浦、芦辺、勝本、石田4町合併の可能性を検討する「合併協議会」の設置について、勝本町議会は、設置案を賛成多数で可決した。住民発議で始まった壱岐の場合、合併協議会の設置には4町議会の可決が必要。既に郷ノ浦、芦辺両町議会は可決しており、勝本町議会の今回の決定で、設置できるか否かは6月議会まで継続審査とした石田町議会の動向次第となった。
00/3/22 白糠町(釧路管内) 経費削減を目指し、予算編成に配当方式導入
釧路管内白糠町は、これまで各課各係から要求額を聞き積み上げ方式で決定していた旅費などの経常経費を、財政担当者がヒアリング抜きに一方的に各課に割り振る配当方式に切り替え、経費削減を図ることになった。これまで経費の予算案は各係長、各課長に対するヒアリングを行ったうえで決めていたが、達成できなかったり、決算時に予算が余った例もあった。
00/3/22 長崎県 13に区割り、市町村合併検討モデル案
長崎県内の市町村合併の区割り案を検討していた県の市町村合併検討モデル案策定委員会は、県内の79市町村を13のエリアに区分するモデル案報告書をまとめ、金子知事に提出した。生活圏や行政圏の一体性、首長や議員の意向などを勘案したうえで、合併が実現した場合に「市」に昇格できる人口要件(4万人)を達成できることを目標に線引きした。13エリアのうち、人口規模が最も大きいのは「長崎・西彼南部」(1市5町、約45万3000人)、次いで「佐世保・北松南部」(1市6町、約28万3000人)。目標の4万人を下回っているのは離島の「上五島」(5町、約2万9000人)、「壱岐」(4町、約3万5000人)。
00/3/20 江刺市(岩手県) 新年度から各種団体への単独補助金を一律10%削減
江刺市は12年度から、各種団体への市単独補助金を一律10%削減する。市行財政改革行動指針に基づく対応で、これによって12年度は、前年度実績より約690万円節減される見通し。同市は法人や自治会、組合、連合会組織などに補助金を交付しており、名目は団体の育成や運営が大半だが、補助金額以上の繰越金を残す団体があるなど、当初の目的が達成されていない面があった。節減した財源は、介護保険や中山間地域直接支払いなどの制度や、住民要望の多い生活道路整備などの事業に充当していく。
00/3/20 宍喰町(徳島県) 三セク再建で1億円追加出資
海部郡宍喰町は、「ホテルリビエラししくい」などを運営する第三セクター・アクアタウン宍喰(宍喰浦、社長・多田保政町長)に1億円を追加出資し、同社が町に払うホテルなどの施設使用料を免除することを柱とした経営改善策を町議会に提案した。同社は95年6月設立。長引く不況の影響などで98年度の売上高(収入)は4億9600万円に減少、同年度の決算では7649万円の赤字。累積赤字は2億5940万円。改善策が実施されなければ、本年度は1億3600万円の赤字になる見通し。
熊本県と荒尾市でつくる荒尾競馬組合(管理者=北野典爾荒尾市長)が主催する荒尾競馬の売上金が、長引く不況の影響などで激減。本年度の同市と県の一般会計への繰入金がゼロになった。昭和40年度以降、初めての”ゼロ配当”に関係者は危機感を募らせる一方、佐賀、大分の競馬場と連携して増収策を図る。同組合によると、昭和30年の組合設立以降、これまでの繰入金は累計で90億円を超える。150億円の売り上げを記録した55年度は、同市と県の一般会計に、それぞれ10億円、4600万円が繰り入れられた。平成11年度は、前年度より20億円少ない92億5千万円にとどまる見通し。単年度収支も8年度からは実質赤字で、収益の一部を積み立てた財政基金を取り崩すなどして帳簿上は赤字を回避してきた。
熊本県は、県内94市町村の合併を推進するため、論議のたたき台となる2つの合併パターンを含む要綱を県議会地域対策特別委員会に報告した。郡を基本とするA案と郡境にとらわれないB案で、4月設置の地域振興局を通じ、市町村や地域住民の合併機運の盛り上げを図る。要綱では、市町村合併特例法に基づく法定協議会を設置した中球磨5町村と、実務者レベルの合併研究会を発足させた天草2市13町については自主的な検討にゆだねた。残る74市町村を、長い歴史とまとまりのある郡を基本とするA案と、郡は異なっても生活圏域の一体性を重視するB案に分けた。
北海道通産局は、通産省など13省庁が連携して支援する中心市街地活性化法の活用方策について道内自治体の動向をまとめた。同法適用の前提となる中心市街地活性化基本計画を国に提出した自治体数は滝川、函館、小樽など9市町で、基本計画の作成中が20市町に上る。同局は基本計画を提出済みの旭川と岩見沢の両市に、商店街の歩行者専用道路や駅周辺などの整備事業に第1号の補助金交付を決めた。
00/3/15 八森町(秋田県) 夜間議会で町民が一般質問傍聴
三月定例議会開会中の八森町議会は15日夜、「ナイター議会」を開いた。午後6時半から9時までの一般質問を町民約50人が傍聴した。一般質問では、市町村合併や下水道整備、12年度予算編成方針などについて、5人の議員が町側の考えをただした。加藤和夫町長は「傍聴者が多く、答弁に張り合いがあった。開かれた町政を実現するためにはいろんな試みが必要だ」と話した。
各種事業や政策の見直しに向け道が本年度から実施した政策評価に関し、堀達也知事は、今後の評価作業では、これまで明確な判断基準がなかった道と市町村の役割分担の問題を、主要テーマに掲げる考えを明らかにした。知事は、「地方分権が進み、道の広域的役割と市町村の役割との関係も整理したい」と述べ、道と市町村の共同事業について、財政難に対応した予算配分のスリム化も念頭に、道主体の事業を絞り込む方向を示唆した。一方、政策評価委員会の意見書では、「大規模公共事業では道民意見を取り入れる事前評価を検討すべき」「道の政策体系の複雑さが評価を困難にしている」「評価レベルを高める専門委員会の設置が必要」などを骨子としている。
00/3/13 札幌市 札幌弁護士会が市町村の「モデル条例案」刊行
札幌弁護士会(岩本勝彦)の冊子「情報公開モデル条例案開かれたまちづくりのために」がこのほど刊行され、13日には、この条例案に関する「情報公開シンポジウム」が開かれた。憲法が保障する「知る権利」を基礎に、「原則公開で非公開は例外」との立場を貫き、非公開項目がみだりに増えないよう配慮した。シンポジウムには、道内約20の市町村から担当職員らが出席した。
00/3/13 小長井町(長崎県) 「町民参加条例」案を可決
北高小長井町の定例町議会は、町政の重要施策について必要に応じ町長発議で住民投票を実施できる条項を盛り込んだ「町づくり町民参加条例」案を全会一致で可決した。大阪府箕面市が、ほぼ同じ内容の市民参加条例を制定しているが、小長井町は住民投票のテーマや内容の決定も町長の権限として認め、同市より首長の権限を強化した形となった。同条例で町長が住民投票を発議した場合、実施手続きについては別に条例で定めるとしており、同手続きは議会の承認が必要となる。
西之表市の馬毛島などで原子力発電所から出る使用済み核燃料の中間貯蔵施設の誘致話が出ていることを受け、熊毛郡屋久町は、放射性物質等の持ち込みを拒否する条例案を町議会最終本会議に提案する。放射性廃棄物の持ち込みを拒否する条例は岡山県湯原町、岐阜県土岐市にあるが、放射性物質自体を対象にしたものは初めて。条例では、放射性物質等を「核兵器などのほか、使用済み核燃料や放射性廃棄物を含めた原子力発電に伴うすべての核物質」と定義している。
佐賀県は自主課税の在り方を検討する庁内委員会を新年度から発足させる。法定外の普通税である自主課税としては現在、九州電力玄海原子力発電所の燃料体に課税する核燃料税を設けているが、4月施行の地方分権整備法で法定外目的税を創設できることになり、他県の状況を参考にしながら調査研究を進めていく。県税務課は、地方分権が本格化すると財政需要も増大し、財源確保は大きな命題になる、としてどのような税が考えられるか事例研究から着手する予定。
岩手県立大総合政策学部の県広域行政研究会は広域行政の報告書をまとめるに当たり、県内59の市町村長、議会議長を対象に市町村合併、広域連合の必要性などについて考えを調査した。広域連合設置の必要性については、74%が評価する一方、合併については、否定的な意見が59%と過半数を占めた。賛成の理由としては「地方分権を進めるためには行財政基盤の整備が必要」「一部事務組合や広域連合では経費がかかる」など。反対理由としては「きめ細かな行政サービスができなくなる」「地域の個性がなくなる」「隣接市町村に不信感がある」「議員数が減る」など。
00/3/9 壮瞥町(胆振管内) 町名のひらがなの「そうべつ」へ
壮瞥町の山中漠町長は定例町議会の執行方針の中で、町内合意を経て条例を改正し、来年1月1日から町名のひらがな化を実施する考えを示した。実現すれば、道内では日高管内えりも町に次ぐ。
景気低迷の長期化などを反映して、98年度末の盛岡市の市税滞納額の累計が少なくとも過去30年間で最悪と見られる25億8500万円に上っていることが明らかになった。記者会見で桑島博市長は「納税者・使用者とは可能な限り納税しやすい方法について相談しているが、事情が納得できない人には、しかるべき方法をとりたい」と述べた。市営住宅費の滞納額は98年度末で1億3700万円、保育料の滞納は計1億7300万円。
道議会の「議会改革等検討委員会」(座長・柏倉勝雄副議長)が開かれ、新年度から3年間、道議の期末手当(ボーナス)を10%減額することで全会派が合意した。会期末までに条例改正案を提出する。道の一般職の手当が新年度から、課長職以上は10%、課長補佐級以下は7・5%減額されるのに足並みをそろえた。これ による議会費の削減総額は年間約5千400万円と試算されている。
岐阜県の梶原拓知事は県議会定例会の一般質問で、地方分権を推進していくためには、「憲法第92条の改正が必要である」との見解を示し、国会などに働きかけるため、庁内で改正案を検討していることを明らかにした。92条は地方自治の基本原則を定めており、「地方公共団体の組織および運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める」となっている。この条文について「いかにもこれはひどいと思う。『法律でこれを定める』ということは、(法律は全部国で決めるのだから)何でも国の方で決めてくることになる。中央集権的な地方自治になっているということだ」と不満を口にした。その上で「憲法では、国は特定の事項だけをやることにし、それ以外は条例に任せる、地方に任せるという規定にしてもらいたいと思っている」と述べた。
道の「時のアセス」による道民の森(石狩管内当別町)民活事業の中止に関連して堀達也知事は道議会本会議で、予定地跡に計画している環境教育施設「環境の村」について、「地域住民と意見を交換する場を設けたい」と述べ、住民参加重視の立場で計画づくりを進める考えを明らかにした。環境の村の整備内容については、有識者による建設基本計画検討委員会が昨年5月、最終答申に自然エネルギー展示施設や汚水・廃棄物リサイクル施設などの整備を盛り込んでいる。これに対し、札幌の環境保護団体などからは「森林資源保護の面や、水源の汚染の可能性などがある」と整備見直しを求める声が上がっていた。
全国市民オンブズマン連絡会議は、全都道府県と政令指定都市を対象に行った情報公開度ランキングの調査結果を発表した。札幌市は12の政令指定都市の中で前回の4位から1位に、北海道も3位から2位に順位を上げた。札幌市は総合得点(百点満点換算)で前回から2点上がって65点となり、2年連続トップの仙台市と並んで1位になった。ただし、土地開発公社については土地の地番や取得金額が大まかにしか表示されていないため、5点減点の25点だった。道は総合得点で前回から15点減って66点だったが、他都府県も土地開発公社と警察情報で大きく点数を下げたため、順位は2位に上がった
鳥越忠行苫小牧市長は市議会一般会計審査特別委で、苫小牧東部(苫東)で2001年4月から操業を始める家電リサイクルセンターについて、再資源物の道外からの搬入を同市として容認する姿勢を示した。家電リサイクル法施行に合わせ、日立製作所と三菱マテリアルが設立した北海道エコリサイクルシステムズは、道内での廃家電4品目の回収量を20万〜30万台と想定し、苫東・柏原地区に建設するリサイクルセンターで処理する方針を取っている。鳥越市長は「産業廃棄物の最終処分場が苫東に来るのは困るが、リサイクルを前提とする施設であれば、道外からの搬入もやむを得ない」と答えた。
00/3/7 東藻琴村(網走管内) 「ふるさとの森」分配金確保が困難に
東藻琴村が「村特定分収契約林設定事業(ノンキーランドふるさとの森事業)」で予定していた分配金の確保が困難な情勢になっている。このため村は、投資に見合う支払い方法を新年度に検討することになった。同事業は、村有カラマツ人工林の共同経営者を募り、契約満了時に投資額に応じ、収益金を村と費用負担者とで分け合う制度。85年から3年間の募集期間で、1口20万円で全国の都市部を中心に503口が集まった。村がその原資を積み立てながら、村内の計30haに植えていた樹齢平均23年のカラマツ2万6500本を育ててきた。当初は、樹木の評価額が投資額の2・5倍になると見込まれていたが、景気の低迷で金利は下がり続け、円高による輸入材の増加などで、立木の概算価格も事業当初に比べて半分になった。
00/3/1 淡路島 島内1市10町がポイ捨て禁止条例を施行
淡路花博に合わせ、島内1市10町は、ごみのポイ捨てや飼い犬のふんの放置などを禁止する「ポイ捨てをなくす美しい島づくり」条例を一斉施行した。また、各市町と各種団体が「花の島」を目指す「公園島憲章」も制定した。条例では、住民が道路や河川など公共の場所などにごみを捨てたり、飼い犬のふんを捨てるのを禁止。自動販売機の設置業者には空き缶回収などを義務づけ。勧告や命令に違反すると名前の公表や捜査機関に要請するなど厳しい内容になっている。
県立大総合政策学部の広域行政研究会(委員長・天野巡一教授)が市町村合併や広域連合など広域行政の在り方について調査研究してきた報告書をまとめた。「盛岡市・矢巾町・滝沢村」「花巻市・北上市」「気仙4市町」など広域生活圏ごとに17の組み合わせを挙げ、生活圏、財政状況など各種データとともに広域行政の選択肢、方向性、課題を提示している。「盛岡・矢巾・滝沢」3市町村について「介護保険事務は当面、3市町村とも個別に実施することにしているが、今後より質の高いサービスを提供しようとすれば、中核市以上の権限と能力を持った自治体の誕生が期待される」と指摘。「個性豊かなまちづくりを考える上で合併を検討する必要がある」と提言している。花巻地域4市町、北上地域3市町村の組み合わせのほかに「花巻市・北上市」の合併について「盛岡市に次ぐ20万都市の誕生は産業の振興や雇用の創出を招来するばかりでなく、周辺部に大きなインパクトを与える。合併を検討することは県内全域の活性化のために有益」と提案している。
道がまとめた調査結果によると、道内212市町村全体の職員数は96年に減少に転じて以降、減少傾向が進み、99年は589人が削減された。自治体財政の悪化を背景に、減少傾向はなお続きそうだ。90年には全体で6千371人だったが、その後増え続け、ピークの95年には8万8千832人に達していた。各自治体が組織のスリム化・人員削減を図っており、室蘭市の場合は、歳出に占める人件費の割合が、大方の自治体が目安にしている約20%を上回る25%となり、96年から5カ年で137人を削減した。