00/4/25 美唄市 プラスチック系廃棄物活用で産業クラスター
プラスチック製品メーカーの多い美唄市で、食品トレイなどプラスチック系の産業廃棄物を再資源化しビジネスチャンスに結び付けようと、産学官による産業クラスター組織「美唄新産業創造研究会」が、結成された。福祉のまち・美唄から「美唄ブランド」の値ごろな福祉用品を誕生させる構想もあり、福祉関係者との意見交換などを通して、需要動向などを把握していく。食品トレイや断熱材などの製造業者や、リサイクル業者、金融機関、美唄商工会議所、市関係者ら約二十人が参加した。
岩手県が公表した、平成11年度の県行政システム改革実績報告書(いわて行革白書)によると、各部局が策定した268項目の実施計画を4段階評価したところ33項目、12.3%が「未着手」と判定され、計画が進んでいないことが明らかになった。特に、市町村の権限移譲や地方振興局の強化、県と民間の役割分担の分野で未着手が目立った。行政システム改革実施計画は、各部局が昨年2月、自ら策定、1113年度を集中実施期間に定めている。
三重県は、本年度の県の重要施策ついて市町村長らと意見交換する「市町村長会議」を四日市港ポートビルで開いた。この中で北川正恭知事は、地方分権の実現には自治体の税財源の確保が必要だとし、「国に税源の移譲を強く働き掛ける」と述べたほか、不況で自治体の財政が悪化しているため、県と市町村が連携して滞納整理などの税収確保対策に取り組むよう呼び掛けた。また、長引く不況で自治体の税収が落ち込んでいるのを受け、税金の滞納整理や競売などの税収確保対策を県と市町村が協力して行うことも提案した。
00/4/25 大分県 市町村合併、県民の6割「必要」と回答
大分県が発表した、市町村合併と広域行政に関する県民の意識調査結果によると、調査に応じた約2400人のうち、59.4%が「市町村合併は必要」と答え、「不要」と答えた人(28.8%)の約2倍に上った。うち、「すぐにでも必要」としたのは9.4%。「近いうち(おおむね10年以内)に必要」が12.4%、「いずれ必要になる」が37.6%だった。また「必要」と答えた人の割合は、人口が集中する市部よりも、過疎化が進む郡部の方が高かった。県は調査結果を踏まえて、年内に具体的な合併パターンや合併支援策などを盛り込んだ市町村合併推進要綱を策定。県民に公表して行政の広域化に対する関心や論議を喚起する。
00/4/20 浜松市(静岡県) 市独自のデイサービススタート
浜松市は、要介護認定で「自立」と判定され、今まで通っていたデイサービスなどを利用しにくくなったお年寄りを助けようと、市独自のデイサービス事業「高齢者生きがい活動支援通所事業」をスタートさせた。市内6カ所の老人福祉センターを活用し、「生きがい」に重点を置いたさまざまなサービスを展開していく。利用者は週に1度、サービスを受けることができる。教養講座やスポーツ、陶芸などの「生きがい活動」、食事、入浴、送迎があり、市社協の生活指導員22人が各センターで担当する。
00/4/20 串間市(宮崎県) 原発反対派が住民投票求める運動
串間市議会の企業誘致特別委員会が「誘致を進める県外企業の一つとして原発を考えたい」として全会一致で原発誘致の方針を決めたのに対し、住民団体・串間市反原発連絡協議会は、原発立地の賛否を問う住民投票の早期実施を求めるなど運動方針を決めた。メンバーらは「最近の議会の流れから、予測された。原発誘致を明言した以上、市は早急に住民投票を行い、市民の声を聞くべきだ」としている。
00/4/20 豊岡市(静岡県) 村づくりのリーダー養成目指し塾発足
ビジネスチャンスの創出、村づくりの実践、地域のリーダー養成を狙いに、豊岡村が「豊岡村塾」(塾長・鶴田春男村長)を旗揚げすることになった。民間サイドの三氏を「塾頭(座長)」に委嘱し、当面は「農業経営研究講座」「商業実践講座」「行動館」(企画性豊かなむらづくり実践)の主要3講座で勉強会を展開する。村行政は支援に徹し、金銭的な助成も行わない。あくまでも会費制の自主運営とし、村づくりでの住民の当事者意識の醸成を図る。塾頭は、地場産品販売施設「白壁館」代表の乗松洋一さんら民間の3氏が務め、村外からの受講も呼びかけていく。
花泉町は町民の負担軽減のため、国民健康保険税の賦課方式を見直し、4月から国保税の中の資産割りをなくした。廃止した分は町国保特別会計の財政調整基金で賄い、1世帯当たり平均で年間約1万1,000円負担が少なくなる。同町では、核家族化に伴い、資産はあるが収入があまりないという高齢者世帯も増えているうえ、介護保険料の負担が増えることから、3年がかりで見直しを進めていた。
県と市町村の税務担当者でつくる県税政研究会は、県内120市町村を対象に、独自の「新税」の検討状況などを尋ねた初の調査結果をまとめた。具体的な検討を進めている自治体はなかったが、30市町村が「今後積極的に検討したい」「将来は検討したい」と前向きな姿勢を示し、「携帯電話利用税」「地域活動協力税」などのアイデアも挙げられた。「もし導入するとすればどんな税が考えられるか」との質問に対しては、下流域の住民に負担を求め森林整備などに充てる「水源税」や、一人暮らしの高齢者宅の雪下ろしなどにかかる費用を、都会に住む子どもから税として取る「地域活動協力税」、さらに「携帯電話利用税」「パソコン取得税」「別荘等所有税」「湖面利用税」などのアイデアも出された。
鹿児島市議会議員選挙の結果、人工島「マリンポートかごしま」建設の是非を問う市民投票条例制定に賛成とされる議員は21人となり、過半数には達しなかった。しかし、今回の市議選で市民投票に賛成を表明した候補者は当落合わせて35人。その総得票は、有効票数(25万3千146票)の43・7%に達した。
00/4/13 山形県 広域行政推進懇話会が知事に報告書提出
市町村合併を含めた県内の広域行政の在り方を議論してきた広域行政推進懇話会(座長・大川健嗣山形大人文学部教授)は、高橋和雄知事に報告書を提出。大川座長は「最終的に、広域合併を近未来の課題として考えるべきだということで一致した。住民の議論を深めてほしい」と述べた。合併の基本的な考え方として、是非についての議論が不可欠、住民の意思を基本に市町村が主体的に決める、合併する地域には県の支援措置が必要としている。合併の類型として、国の指針にある「人口50万人超」から「人口12万人程度」までの5つに加え、中核市の指定、市制施行を目標にした合併などを提示した。
00/4/13 熊野川町(三重県) 流域3町村つなぎTV会議で介護保険審査会
本宮町、熊野川町、北山村の3町村でつくる熊野川広域組合介護保険事務所は、山間部にまたがる認定作業を効率化するため、テレビ会議システムを利用して介護保険の認定審査を始めた。熊野川町にある事務所なそ、審査委員の勤務先6カ所を電話回線で結び、テレビ画面を通じて審査会を開く。国の介護体制支援事業で設備費の全額補助を受け、各特養老人ホームなどに端末を設けた。
00/4/12 一関市(岩手県) 花泉・平泉両町と「合併」懇談会設置へ
浅井東兵衛一関市長と高橋健夫花泉町長、鈴木和博平泉町長の3首長は、合併を含んだ広域行政について懇談する場を設けることで一致した。県の広域行政推進指針素案説明会で、花泉町長が「3市町は介護保険の広域連合やごみ処理の一部事務組合を既に一緒に行っている。あとは進め方の問題だ」と合併推進の考えを打ち出した。一関市長は「合併はいずれは必要。30年、50年後の話ではない」との認識を示した。平泉町長は「広域行政には国などの財政支援が欠かせない」としながら、歴史的つながりが強い平泉町と衣川村の連携が素案にない点などを指摘した。
00/4/12 大館市(秋田県) 広域圏組合ごみ焼却施設、改築・運営でPFI方式
大館周辺広域市町村圏組合は、ごみ焼却施設の改築と管理運営を、民間資金やノウハウを活用するPFI方式で事業化する方針を固めた。PFI法に基づき、ごみ処理施設の改築・運営に着手するのは全国で初めて。民間資金やノウハウの活用により、公営事業に比べ改築期間が短くて済む、公共事業で改築した場合と同様の補助金が期待できる、維持管理費や人件費などランニングコストが大幅に圧縮されるなどのメリットがあるとしている。
00/4/11 花巻市(岩手県) 県の広域行政推進指針に慎重論
県の広域行政推進指針素案について聴く花巻地域管内市町長会議が開かれ、県が地方分権の推進と新たな行政課題への対応を背景に策定、広域圏ごとの広域行政の方向性や合併効果などを盛り込んだ同案が示された。出席した各長からは「住民の合意形成が先決」「時間をかけて議論していく問題」といった慎重論が相次いだ。
県が発表した「広域行政推進指針」の素案によると、15種類の市町村合併、5種類の広域連合を提案、一部事務組合の統合1例を加えた。この素案を市町村に説明するとともに、本年度から導入する「パブリック・コメント制度」の対象として県民の意見を集約して指針を策定する。
00/4/9 東京 自治体の環境保全活動、ITビジネスの対象に
富士通と富士通エフ・アイ・ピーは、自治体の環境保全活動を情報技術(IT)で支援するソリューション・サービスを始めた。環境管理計画や環境アセスメントなどの計画策定・予測・分析などのためのソフトウェアパッケージや、各種システム構築サービスを地方公共団体に提供する。各種届け出や苦情などの登録・管理などを支援する「環境情報管理パッケージ」、産業廃棄物処理や運搬業者の登録管理を支援する「産業廃棄物業者管理パッケージ」など6種類。
山形、上山両市議会の議長、副議長と広域合併問題を扱う特別委員会の正副委員長が、山形市議会で会談し、広域合併に向けた検討を促進することで一致した。近く中山、山辺両町議会に呼び掛けて、2市2町の議会による合併問題協議会(仮称)を開催する予定。
行政運営の中に民間企業の手法を取り入れるヒントにしようと、地元企業のトップや経営学の専門家を講師に招き、「意思決定の在り方」などをテーマに話してもらうシリーズの部長研修を行うことになった。特に「行政のトップである部長職が企業のトップから直接、意思決定の仕方や経営手法を学び、分権時代にふさわしいリーダーシップを習得する」ために、年間で4回のシリーズを計画している。
県世論調査協会がまとめた「第3回信州の社長に聞く」調査結果によると、法人への外形標準課税導入について、52・7%が「反対」「あまり賛成できない」と回答、「賛成」「まあまあ賛成」は31・2%にとどまった。赤字でも課税対象となるため経営を圧迫しかねない、との判断が働いたとみられる。一方、消費税率の引き上げは賛成の立場が半数を超えた。
中巨摩郡西部6町村(八田、白根、芦安、若草、櫛形、甲西)の合併について検討する合併協議会が発足、県内初の住民発議による法定合併協議会が始動した。事務局は合併協議会の下部組織で、6町村が係長クラス1人ずつを派遣した。分野別の小委員会を設けてまず各町村の財政状況、諸事業や他地域での合併協議の状況について確認、分析した上で、本格的な協議に入る。
熊本日日新聞社が熊本県内の94市町村の首長を対象にしたアンケートで、地方分権に「期待する」首長は半数を超える49市町村(52・1%)、「期待しない」は19市町村(20・2%)、「どちらでもない」は26市町村(27・7%)で、分権への期待の大きさが明らかになった。分権に伴う不安や不満では、権限移譲に伴う財源措置の不明確さを挙げた首長が目立った。