「青春の門」とPFI事業
2008年1月18日金曜日
▼...「香春岳は異様な山である」。五木寛之のベストセラー小説「青春の門」の冒頭に描かれた山は標高500mに過ぎないが、確かに奇っ怪な風貌が印象的だ。その山懐に広がる人口1万人余りの小さな町が今、財政難に苦しむ全国の自治体の注目を浴びているのをご存知だろうか。PFI方式による浄化槽整備事業。下水道を完備するには時間もカネも足りない。町村合併がご破算になって職員の手も回らない。古里の川は汚
スーダラ節と格差社会
2007年3月29日木曜日
▼…無責任男で一世を風靡したコメディアンの植木等さんが亡くなった。彼のふんするハチャメチャなサラリーマンが銀幕に登場した昭和36(1961)年は、日本が高度成長の時代に突入した時期と重なる。シームレス・ストッキングの発売が、物資不足に泣かされた戦後さえ遠く感じさせ、国民車・パブリカの発売は、マイカー時代の到来を予感させた。
▼…そんな時代を支えたサラリーマンは、日本人の勤勉・実直の代名詞
中高一貫の「共育」効果
2006年9月8日金曜日
▼…あなたが江戸幕府の将軍だとしたら、五街道に次ぐ6番目の街道をどこにつくりますか?地図上に示し、理由を50字以内で述べよ。ある進学塾が、都立中高一貫校を目指す小学生に出題した模擬試験の一問だそうだ。今、3候補が争う自民党総裁選が話題となっているが、一党・一国のリーダー選びにも使えそうな、なかなかの良問ではないか。
▼…高校入試の苦行から解放し、ゆとりと特色ある教育の実現を目的とした公立の
「笑う鮭」
2006年9月1日金曜日
▼…今年5月のこと。大阪・阪急のデパ地下の店頭に、QRコードのタグを付けた鮭が並べられた。携帯電話のカメラで撮影するだけでさまざまな情報やサービスを受けることができるQRコードは、雑誌やホームページなどによく見かけるが、ついにこんな物にまで。試してみると、ケータイの画面には、水揚げの日付や漁獲した船名・船主名とともに、釧路・昆布森の漁場までもが表示された。
▼…記者時代に取材した旧ソ連との
再生のシナリオありますか?
2006年8月25日金曜日
▼…前回のコラムで上杉鷹山の藩政改革を「リストラ行政」と書いたところ、米沢藩(ファン?)の方々からお叱りを頂戴した。ご指摘の通り、鷹山の改革はその質素倹約ぶりが徹底された一方で、農政、教育などの行政改革にも力が注がれた。一面的な表現をお詫びすると同時に、改めて彼の政策の根底にあるものを検証してみた。
▼…一つは、殖産興業を進めるに当たって、地域資源を見直し最大限に活用しようとした点だ。
財政再建団体・今むかし
2006年8月18日金曜日
▼…夕張市の財政(赤字)再建団体転落が、さまざまな波紋を広げている。かつてこの欄で「名市長」と紹介した中田鉄治前市長(故人)に対しても、厳しい評価が見られる。確かに再建の象徴とされた「石炭の歴史村」が、財政悪化の元凶となった現実は重いが、問題は市の「観光振興事業」がいつの間にか「観光収益事業」そのものに変容していったことではないか。
▼…江戸中期から後期にかけての藩政改革を見ても、
ファインプレー
2006年8月11日金曜日
▼…アルプススタンドは、いつもとどこか雰囲気が違っていた。開会式での大会長挨拶。「堂々と武士道の戦闘を発揮して非常時大会を意義付け、力の限り戦って欲しい」。熱戦を伝える新聞には「白球爆撃」「トーチカ(陣地)にも優る鉄桶の防御」といった文字が躍る。日中戦争への導火線となった蘆溝橋事件直後の甲子園。1937(昭和12)年の夏も暑かった。
▼…当時15歳だった谷口博さんは、この大会に北海中学の
続・明日に向かって撃て!
2006年8月4日金曜日
▼…「バリバリ 夕張」は、炭鉱から観光への大転換を目指した夕張市のCMコピーとして一世を風靡した。その以前には、誰いうともなくこんな風にも呼ばれた。「夕張 喰うばり 坂ばかり」。炭鉱事故のやりきれなさから、「1発ドンとくりゃ死ぬばかり」と続けられることもあった。平地はネコの額ほどで火山灰が混じり、黒いダイヤがもてはやされる一方で、農業は日陰の存在だった。
▼…ところが、営農不適と思われた「
明日に向かって撃て!
2006年8月4日金曜日
▼…街角で1枚の看板に出会った。背後には朽ちかけた家並み。セピア色のラストシーンと、バート・バカラックの名曲「雨に濡れても」のメロディがよみがえってきた。Raindrops keep falling on my head 〜太陽にそっぽを向かれた主人公2人は、開拓時代の終焉とともに散った。ストーリーは、ここ夕張の運命ともどこか重なる。
▼…「炭都の英姿鬱然と」と高校の校歌にも歌われた夕張市
*** コラム・アクセスベスト10 ***
(1) 総「早稲田セミナー」化現象
2006年8月4日金曜日
▼…長崎大学が、大学生協との共催で、公務員志望の学生を対象にした受験講座を開講した。受講料は民間の受験対策セミナーのほぼ半額とあって、国家2種、地方上級試験を目指す学生には大好評なのだそうだ。外部から講師を招き、年間300時間の講義というからハンパではない。
▼…不況・就職難時代とあってこのところ公務員人気は急騰し、民間企業から声が掛からなくなった院生の参入で、受験競争が一層激