「地球規模の人気投票 ただ今受付中」

 ▼…ミレニアム事業の一つとして北海道庁が道内市町村のホームページの「人気投票」を始めた。道のHP(注1)上には、温泉やグルメ情報など10部門について投票ランキングがリアルタイムで表示されている。

 ▼…新聞では「市町村の情報発信能力を高めるのが狙い」の「コンペ」と報じられていたが、開催要項を見る限り何を競い合うのか、趣旨も含めてもう一つ良く分からない。審査基準も明確でないから、やはり芸能人の好感度ランキングのような「人気投票」なのだろうか。

 ▼…確かに自治体HPの内容は千差万別で、その多くは「誰に」向けて発信し、「どう」活用しようとしているのか見えてこない。見栄え良くスタートしたが、更新されないままのデッドサイトさえある。「はやりの半纏」そんな言葉が頭に浮かぶ。

 ▼…「インターネットで世界に向けて情報発信」というキャッチフレーズも、日本語だけのHPをながめていると、幻想に思えてくる。ましてや「何を目指すのか」それが見えない自治体HPはやがて「税金の無駄遣い」という批判にさらされるだろう。私のイチ押しHPは生田原町(注2)だが、どのくらい「人気」が集まるのか今からちょっと気懸かりだ。

 注1:http://www.2000.pref.hokkaido.jp/
 注2:http://www.ohotuku26.or.jp/ikutahara/

(29.Sep.2000 梶田博昭)