春ウララのネットワーク ▼…「あこがれの街」第1位に選ばれたよ。秋田県角館町の友人から、こんなEメールが届いた。旅行誌の読者投票の結果とかで、黒塀が連なるしっとりとした風情の街並みを思い起こした。「小京都」と呼ばれるが、武家屋敷も質素な作りで、縁側に腰掛けると故郷に帰ってきたような気分にも浸れる。 ▼…今年は桜前線の北上が早く、4月半ばにはしだれ桜が見頃という。地元では桜観光にも力を注ぎ、岩手県北上市、青森県弘前市とともに「みちのく三大桜名所」を売り込んでいる。連携事業は、合同PRにとどまらず、住民参加による桜の保全や地域振興の面にも広がりを見せている。 ▼…こうした県境をまたがっての広域連携は、道州制に向けた三県知事の合意を機にさらに活発化しそうだ。民間においてもJCやNPOなどが中心となって様々な動きを見せている。その連携軸は、道路や川であったり、共通する文化や歴史など多彩。「山背(やませ・偏東風)」や「縄文」をキーワードにした地域連携もある。 ▼…ネットワークの発展は地域の活力の現れだが、往々にして行政区画と法規制が障害となる。言い換えると、行政の都合がときに住民の活力を削ぐ場合がある。市町村合併や道州制の論議においても、住民の自由な発想や活動を引き出す視点を重視することが求められている。 (5.Apr,2004 梶田博昭) |
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