行政評価・入門編 9.だれが、いつ、どこから手を着けるか しかし、全体としてはまだ「模様眺め」の傾向が否定できません。導入に向けた調査研究活動は少しづつ活発化してはいるものの、なかなか理論から実践へと踏み込めないのも実情のようです。 行政評価の導入状況に関する自治省の調査結果については前々回に紹介しましたが、自治省では自治体などへの導入を後押ししようと昨年から今年にかけて全国の地方公共団体に対し、可燃ゴミ収集に絞り込んだ事務事業評価の試行を呼びかけました。しかし、参加は全国でわずか62団体にとどまりました。道内関係は札幌、北見、稚内、江腹、大野、南茅部、ニセコ、天塩、留辺蘂の9市町と北部檜山衛生センター組合、南檜山衛生処理組合の計11団体で、全国比で見ると積極姿勢がうかがえますが、まだまだの感が強いようです。 最近は財団法人・北海道市町村振興協会が市町村職員や学識経験者らをメンバーに研究会を組織するなど、横断的な活動も目立ってきています。本道においてもようやく、行政評価導入の機運が高まってきた感があります。 しかし、行政評価を速やかに地方自治体に根付かせ、その効旺を発揮させるためには、何よりも首長のリーダーシップが肝要です。行政活動がビジョン・政策・施策・事務事業というピラミッド構造を成し、その 柱となるビジョン・政策を掲げるのは選挙という住民の評価を受けた首長にほかならないからです。 また、行政評価は官が行う行政そのものを対象とするものですから、「官のトップ」ではなく「民の代表」こそがリードすべきだからです。 (入門編・了) |
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