続・市町村合併を考える5-3合併協議から離脱〜天童市の場合(3) |
2001/09/17 |
広域行政の新たな展開を模索天童市は、山形盆地のほぼ中央に位置し、将棋の駒の産地として知られています。比較的安定した生産基盤を背景に市民所得は山形市に次いで県内第2位。行政コストや職員1人当たりの住民数などの数字を見ると、行財政改革に積極的に取り組んできた成果の跡もうかがえます。 第5次総合計画は、市民の協働によって「人輝き、誇りと生きがいのもてるまち」の実現を目指す、自立発展型の計画となっています。2015年に人口7万3千人を想定していますが、老齢人口比率は22.2%(2000年度17.7%)年少人口比率は16.7%(同16.0%)を見込み、少子高齢化の進展の中で、いかに行政ニーズに効率的に対応していくかが課題ともいえます。 ■社会教育でも広域連携の取り組みその方策の柱の一つとして天童市が考えているのが、自治体単位の区域を超えた行政ニーズに的確に対応するための広域行政の展開です。 現在取り組んでいる広域行政としては、村山市、東根市、河北町とともに4市1町で構成する一部事務組合がごみの収集・処理、不燃物・し尿処理に当たっています。また、山形広域都市計画の流域下水道事業として、最上川流域下水道浄化センターでは、市内だけでなく山形市や中山町などの近隣区域の汚水処理も行っています。さらに、東南村山地区の自治体で視聴覚教育協議会を組織して、16ミリフィルムやビデオなどの教材・資料を共同で保存・利用する取り組みも。 広域連携をより強力に推進する広域連合は未設置ですが、介護保険などの分野で近隣自治体と連携することも視野に入れています。また、従来の制度の枠にとどまらず、新しい形の広域行政の在り方を積極的に調査研究し、行政の効率化と住民満足度の向上を目指しており、合併に頼らないまちづくり策として今後の動向が注目されます。 ■牧野公社の運営 |