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情報水道構想
岡山・新見市
「アンダーグラウンド・ネットワーク」。文字通り、地下に張り巡らされた通信網のことを指します。日本でも都市を中心に電話線、電線などの地下埋設が進んでいますが、次世代型高速通信網と呼ばれる光ファーバーケーブルの整備が今後、急速に拡大しそうな気配です。 光ファイバーケーブルは、従来の電話通信回線に比べると数万倍にも相当する最高10ギガバイトの情報伝達能力を持っています。このため、地域情報の高度化という観点から、大都市ばかりでなく、地方都市でもインフラ整備の一貫として各地で計画が進行しています。こうした中で、既に地下に張り巡らされている下水道管を利用したり、下水道管整備計画と平行して通信網を効率的に整備する取り組みが注目されています。 岡山県新見市では、建設省の機能高度化促進事業のモデル事業の指定を受けて、2000度から下水道への光ファイバーケーブル敷設事業をスタートさせました。2020年度までに、下水道整備計画区域(550ヘクタール)内に総延長約212キロのケーブルを敷設することになっています。下水道の使用が始まる2001年度からは、浄化センターの水質遠隔監視など一部で実用化にも着手する手はずです。 将来的には、町内63カ所の公共施設はじめ、約5600世帯の一般家庭にも光ファイバーケーブルを引き込み、医療、福祉、教育など多分野での活用を目指しています。また、回線の余剰部分を民間の通信事業者などに貸し出す計画で、総事業費は63億円を見込んでいます。 また、隣の岡山市の「情報水道構想」は、市域の3分の1に当たる下水道全体計画区域約1万8300ヘクタールを対象とし、一般家庭を100メガバイト、事業所を1ギガバイトの光ファイバーでつなぐ計画です。初年度の2000年度は、モデル地区を結ぶ幹線26キロを敷設し、西大寺、御南地区の2つのモデル地区で合わせて約千世帯が参加して、希望するビデオの配信が受けられる「ビデオオンデマンド」などの実証実験が年度内にスタートする予定です。 情報通信に関するインフラ整備は、これまで都市部中心で進められてきました。しかし、遠隔医療・在宅医療やオン・ディマンド、 オンライン・ショッピング、テレワーキングなどは、地方においてこそ効果を発揮する事業、サービスで、地域の活性化や産業振興につながる可能性を持っています。東京一極集中を是正し、地方分権を促進するためには、むしろ地方における高度情報通信網の整備が求められています。 岡山市情報水道構想の目的
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