道内自治体ホームページの現状

 ■課題は広報広聴との連動、リアルタイム発信

 急速なインターネットの普及を背景に、自治体のホームページ開設は既に常識となってきていますが、実際に公式ホームページとされているページの内容は千差万別で、「作っただけ」のまま放置された、いわゆる「デッドサイト」から、新たな広報公聴手段として積極的な活用を模索している一部サイトまで、そのレベル格差は開きつつあるようです。

 自治体ホームページには、大きく分けて

  1. 観光など町外者向け情報
  2. 「お知らせ」など地域住民向け行政情報

の2つが混在しており、それぞれの位置付けを明確にしたサイトを構築している例はまだ少ないのが実態です。形態としては、

  1. 職員が中心となって開設・運営
  2. 業者が初期ページを製作、運営は職員
  3. 業者が製作したページのまま事実上放置
  4. 当初は運営されていたが、ある時期を境に運営ストップ

などがあります。

 「とりあえず作る」との発想で構築されたページや、ある時期から情報更新がストップしているページは、情報自体がすでに旧聞に属するものばかりになっており、今後こうしたサイトは、他の自治体ホームページが成熟していくに従い、批判の的となることは間違いないでしょう。

 また最新の技術をふんだんに取り入れた派手なページも散見しますが、ブラウザの種類、バージョンに依存する表示が多く、より多くの人に閲覧してもらうことを目指す公共のホームページにそぐわない側面もあります。最も問題なのは、「見栄えだけがよく、中身のない」ページといえるでしょう。

 こうした状況から、今後、自治体のホームページには

 ・ 情報のリアルタイムで的確な更新
 ・ 広報、公聴業務と連動したサイト運営システムの構築
 ・ 開設後の運営方法を明確にした上でのサイト構築
 ・ 地域情報戦略との連携

 などが求められます。