北海道・ニセコ町
【概要】
「もっと知りたい ことしの仕事」のタイトルで95年度から作成。2000年度版はA4版126ページ(予算編 86ページ、資料編 40ページ)。2001年度版は2500冊全戸配布、予算は印刷製本費として87万円計上
▽予算編の概要
福祉、産業、生活基盤、教育・文化・スポーツ、まちづくり総合の5分野。施策・事業項目ごとに予算額(国、道補助内訳)、事業の概要を説明。図面(特に地図は詳細)、写真(広報資料を活用)を多用。受益者負担など行政用語、専門語は解説付き
▽資料編の概要
町政に関わるテーマを23のQ&Aで説明。16項目が税収、人件費、負担金など財政に関する事項。4項目は人口など財政に関連する町勢動向。
このほか上水道、道路の整備状況やごみ、教育関連など生活直結の施策についての説明。経年変化、他自治体との比較などグラフを活用。補助金や委託事業などは具体項目を羅列。
【狙い】
本来、予算は町民のもの、行政は理解を得る責任がある、との視点から、町の現状を理解してもらい、まちづくりの課題や疑問を見出し、議論するために活用する。
【特徴】
行政のPR誌ではない、マイナス情報・デメリット情報も盛り込む。町民講座、まちづくり基本条例、情報図書館構想と連動し、行政情報の提供による行政の透明化、住民参加の保障を目指す。
【効果】
当初あまり活用されなかったが、職員間の情報共有に役立つようになった。町民の中に行政を検証する動きも出てきた。
議会活動の参考資料にもなっている。最近は行政の内容が明らかになればなるほど、町民の行政を見る目は厳しくなり、鋭い意見も出るようになってきた。
【作業の流れ】
議会審議中の3月中旬までに各担当係から原稿提出。3月末をめどに広報広聴係が1冊の原稿にまとめる。4月初め印刷業者に原稿渡し。町内会代表会議のある4月25日めどに完成。
【今後の課題】
詳しくするほど情報量が増え、読みにくくなる。職員の資料作成能力に依存するため、担当ごとに情報の質にばらつきがある。分かりやすく、的確に伝える工夫がもっと必要。町民講座などで活用する工夫が必要。予算を使った効果の検証も盛り込む。
|