来るか 地域主権時代〜藤沢町に見た住民自治の姿【4.ミニ開発計画】地域メディア研究所代表 梶田博昭 |
||
2002/09/24 |
||
■地域の目で点検、広い視野で合意自治会を単位とした「ミニ開発計画」づくりは、単に地域の要望の羅列にとどめず、地域とまちの将来をフリーハンドで描かせると同時に、何が一番必要かという優先順位付けも住民に任せた点に大きな特徴があります。政策形成過程から住民を参加させるという手法が約30年前に実践されたこと自体驚くべきことですが、計画づくりの過程で住民は、地域の細部を再点検し、地域や町にとって何が大事かを見極め、話し合いの中で利害を調整し合意を形成するという経験と、自分たちの手で町を創っているんだという喜びをつかみ取りました。 一方、行政の側は、ミニ計画に盛り込まれた住民の夢を実現するための仕組みも整備していきました。ミニ計画を基にして作成した「コミュニティカルテ」は、それを見るだけで実現状況が把握でき、各地域の住民の目に触れさせることでさらに住民の意向をフィードバックさせる。事業の実施計画は、カルテの緊急度のランク付けに応じて導入を図る、といったシステムが確立されています。
|
||