続・市町村合併を考える4-1

住民発議否決からの模索〜財田町の場合(1)

2001/11/12


 大合併に5千人の町が危機感

 香川県は面積約1880平方キロメートルで、北海道の足寄町や別海町を一回り大きくした程度。5市38町合わせて人口は約100万人です。県が99年に示した合併パターンに従えば、現在の市を中心に5市1町に再編されるケースが、最も広域化したパターンとなります。

 既に志度町など5町の合併協議会が2002年4月、白鳥町など3町の協議会が2003年4月に、それぞれ「さぬき市」「東かがわ市」として合併する方向で作業が進んでいます(いずれの協議会も2000年4月住民発議によらずに設置)。小豆島の3町も今年4月に合併協議会を設置するなど、香川県では合併論議が他府県に比較して先行しています。

 県西部の観音寺市と三豊郡9町でも、青年会議所などが中心になって2000年11月、合併協設置の住民発議に踏み切りました。有効署名は2万人を超え、観音寺市はじめ7市町の議会も設置案を可決しましたが、詫間、高瀬、財田(さいた)の3町議会は、否決。結局、10市町による「三観大合併構想」は立ち消えとなりました。

 しかし、人口5千人足らずと最も小さな財田町では、住民発議の否決後も合併による生き残りの道を模索してます。

 ●三観合併をめぐる動き

【1999年12月】 香川県が合併パターン策定。5市38町を5市1町〜8市4町に。
【2000年6月】 青年会議所などが呼び掛け、観音寺市と三豊郡9町の合併目指す「みとよの将来を考える会」発足。
【同年8月】 「将来を考える会」が合併協議会設置求める活動へ。住民フォーラム開催。
【同年10月】 合併協設置署名、10市町とも法定数超える。
【同年11月】  「将来を考える会」が各首長に設置を請求。
【同年12月】 観音寺市など7市町議会が合併協設置案を可決。 詫間、高瀬、財田町議会は否決。10市町合併構想は白紙。
【2001年1月】 財田町自治会連合会が町、議会に「市町合併に関する要望書」。
【同年3月】 財田町が住民交えた「合併検討協議会」設置。
【同年4月】 観音寺市が庁内に「合併問題調査研究会」設置。これに前後して各町が調査検討体制を整備。
【同年8月】 財田町が合併に関する住民意識調査。
【同年9月】 財田町合併検討協議会が中間答申。10市町が広域合併で意見交換。
 

| TOP | BACK | NEXT |