グリーン購入のすすめ(2)

2001/04/02

 

環境商品リストアップで利用促進

 ■補助、委託事業も対象へ

  高知県は、グリーン購入法の施行に伴い「グリーン購入基本方針」を策定し、4月1日以降取り組みを強化することにしました。ボールペンから蛍光灯、コピー機、低騒音型の建設機械まで大小合わせて100種類の重点調達品目をリストアップしました。概ね国の方針に準じていますが、独自の判断基準を設けながら対象品目を拡大するとともに、数値目標を設定することで実効性を上げる計画です。
  高知県では、98年7月に「環境保全率先行動計画」を策定、2000年2月には国際環境基準ISO14001を取得するなど環境保全の取り組みを積み重ねてきました。コピー用紙やトイレットペーパー、OA機器などのグリーン購入も試行していたことから、新たな方針に基づく取り組みにもスムーズに移行できそうです。
  適用対象を県の補助事業や委託事業にも拡大し、県のホームページなどの情報提供を通じて民間企業や家庭への浸透も図ることにしています。

 ■再生紙の使用基準を設定

  東京都武蔵野市は、96年10月に「グリーン購入推進指針」を定め、グリーン購入への取り組みを全庁規模でスタートさせました。97年8月には市が作成する印刷物への再生紙の使用基準を定め、すべての印刷物への再生紙利用を目指しています。初年度の97年度の購入実績は、ペットボトルの再生プラスチックを使用したボールペン、シャープペンシル、男子事務服、災害用備蓄毛布、再生紙を使用したコピー紙、印刷用紙、事務用封筒、ワープロ用感熱紙などで約3920万円に上り、前年度に比べて40%増となるなど、指針策定が一定の成果につながりました。
  指針と合わせて作成した「環境に配慮した製品選択ガイド」は、環境に配慮した文具専門の総合リストとなっており、販売者、商品名、品番、規格、単価、発注単位、環境に配慮した項目、エコマーク・グリーンマークの認定が一目で分かるようになっています。

 ■事務用品70種をリスト化

  大阪府堺市では「堺市環境保全のための率先実行指針」を策定、2000年4月から運用を開始しました。指針のうち「事務所での率先実行」として、用紙類、消耗品、公用車、電気製品などの購入に際して、環境に配慮した製品を選択する方針が盛り込まれています。
  これに沿って当面の運用方策として、コピー用紙は古紙配合率70%以上、白色度70程度のものを選択するよう努めることや、国際エネルギースター制度認定のOA機器や家電製品などの購入に努める、としています。用紙類、事務用品、日用雑貨については、約70アイテムに及ぶ環境保全型商品リストを作成し、資材購入の目安としています。

 ■94年導入、競争原理も

  滋賀県は、94年からグリーン購入の取り組みをスタートさせました。当初は、環境対応商品が少なく、割高な面もあり、まとめ買いなどの工夫を凝らしてきました。しかし、最近は商品数が増えて競争原理も働いているため、その都度購入したり、より安価に購入することができるようになってきているそうです。 また、消耗品のまとめ買いや無駄な品は買わないなど、「節約効果」も上がってきています。

 

 

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