行政評価システム事例検証・しがベンチマーク(1) |
2000/12/15 |
時間と地域の2軸で対比滋賀県は99年度から「施策評価システム」を新たに導入しました。PLAN―DO―CHECKの循環型行政運営の実現と、県行政の透明性・説明責任の向上を最大の目的としています。初年度は、予算上の細目に当たる事務事業(1342項目)を対象とし、これらの事業を共通の目的でくくる施策レベル(149項目)にも踏み込んだ評価システムを組みました。評価は、それぞれの事業を所管する部課単位で、目標達成度を5つに区分して自己評価方式で行われました。 ■17分野に120の指標 「しがベンチマーク」は、こうした取り組みをベースにして2000年度にスタートしました。滋賀県が目指す基本的な政策の方向を明らかにし、その実現目標や現在の水準を示そうとするものです。事業・施策レベルからさらに政策レベルの評価にステップアップし、地域づくりを考える「ものさし」としてベンチマークを採用することで、県民との情報共有・政策論議の足場を作ろうとする試みといって良いでしょう。
「暮らし安心」「環境こだわり」「たくましい経済」「自治と教育・文化の創造」という4つの政策課題の下に、17の政策分野を設定し、合わせて120の指標からなっています。指標選定に当たっては、県民意識調査などを通じて意見・提言を取り入れています。また、数量的に把握可能で、一般の県民にとってできるだけ分かりやすい指標を選ぶことに工夫を凝らした跡がうかがえます。 ■達成度を星マークで表示 8つの指標は、いずれも既存のデータに基づいており、重大疾患の抑制や医療環境の整備、健康づくりといった課題と関連の深いデータを取り上げています。既存データを基にしていますから、過去にさかのぼって現在までの状況の変化が、つかみやすいという特徴もあります。また、全国共通の統計データですから、滋賀県が全国の他の都道府県と比べてどの程度の位置にあるのかが、全国順位や全国1位の水準と比較対照できるようになっています。 |