行政評価システム事例検証・徳島県鴨島町(2)

2001/04/09

 

改革の目標とスケジュール明確化

 鴨島町の事務事業評価システムは、2001年度予算の編成作業でさっそく活用されました。評価対象とされたのは、継続21件、新規26件の合わせて47件。点検・評価の結果、継続事業のうちCATVの文字による行政情報放送、林道開設、「納税報奨金」交付、教育研究所運営の4件が中止、公園の歩道などの整備事業1件が休止とされ、新規事業の提案のうち3件が不採用となりました。

 ■8事業見直し、2億円節減

  中止とされた行政情報放送は、公民館の催しなどを常時流している文字放送で、内容や活用動向などから「投資効果が薄い」と判断され、文字放送に比べて視聴率の高い番組放送の中で流す新規事業に振り替えることとしました。「納税報奨金」は自治会に対して支給してきましたが、納税貯蓄組合への支給を中止している他町村の動きを参考にしたそうです。中止、休止の5事業で経費削減効果は計約9100万円に。
  不採択となった新規事業のうち戸籍情報管理システム導入事業(7749万円)については、近隣の他の町村でも同様のシステム導入を計画していることから、共同開発することでコスト削減できるとの判断から見送ることにしました。不採用の3件の予算総額は1億1400万円となりました。
  最終的な一般会計の予算規模は約85億円に達し、2000年度当初予算に比べると5%程度増加しています。事務事業評価によって約2億円の事業費を節減してもなお予算規模がふくらんだのは、公共下水道事業などの事業費負担が大きいことや公債費の増加などに起因しています。

 ■職員の意識、視点に変化

  評価システムはまだまだ試行的な色合いの強い取り組みですが、2001年度予算編成にシステムを活用したことにより、非効率な事業を見直し財政健全化につなげる道筋を付けることができた意義は大きいと思います。約220人いる職員の意識改革を促す効果も認められ、実務の面では、書式の統一によって部署間の施策・事業の相互比較や総合的な視点での分析ができる、といった効果も出てきているようです。
  また、鴨島町の取り組みで特筆されるのは、行財政システム改革の方針とともに、具体化の目標を明確にしている点です。事務事業評価については、2001年度予算が確定する2002年夏を目標に完全実施を目指す計画です。さらに公共事業の建設、運営を民間に任せるPFI方式の導入や環境マネジメントの国際基準の確立、職員のスキルアップなどを柱に、5年以内に目標を達成させることにしています。

 【行財政システム改革の経過と今後の目標】

1999年12月 町行財政審議会が行財政改革について答申
「町行財政改革推進本部」を設置
2000年6月 「町行財政システム改革実施計画」策定
2001年2月 事務事業評価システムで初の査定実施
2001年3月 2001年度予算作成
2001年度 上限価格の事前公表など入札制度改善
2002年度 事務事業評価システム本格導入 
2003年度 ISO14001認証取得
2004年度 PFI導入、職員の5%以上削減(98年4月比)
 

| TOP | BACK | NEXT |