続々・市町村合併を考える3-1過疎地の生き残り策(1) |
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2002/03/25 |
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過疎+過疎」合併に望み託す人口の急速な減少や財政難に苦しむ過疎地域は、全国の自治体の約36%に当たる1111市町村に上っています(2000年4月1日現在)。これらの地域では集落の再編・移転という形の、いわば「ミニ合併」も進められてきましたが、市町村合併に生き残りを託さざるを得ない自治体も増える傾向を見せています。 ■「1島1市」構想が前進現在、全国に43の法定の合併協議会が設置され、参加自治体は146市町村(3月15日時点)に上ります。このうち過疎地域は40町村で、その半数以上は近隣の核的な都市との合併を模索しています。また、表のように過疎地域だけによる合併構想は5地域17町村を数えます。 「対馬市」「江田島市」を目指す長崎、広島両県の2地域のケースは、いわば島内連合による「1島1市合併」といえるでしょう。歴史的な背景や交通環境の整備の面などから、比較的スムーズに合併へと動いています。これに対して、他の3地域の場合は、隣町同士2〜3町村によるごく小規模な合併を目指しています。人口規模は広島県の東野、木江、大崎3町のケースで約1万人に過ぎず、群馬県の万場町、中里村は3千人余りにとどまります。 ■福祉・学校で苦境に立つ「千人村」市町村合併の狙いとしてスケールメリットを生かした行財政の効率化が挙げられ、国の指針でも人口1万〜2万人を最小規模の類型としています。また、高齢者福祉の推進を目指す新ゴールド・プランによると、特別養護老人ホームや在宅介護支援センターの設置は、この規模の人口を目安としており、デイ・サービス、デイ・ケア施設でも7300人程度とされています。福祉や学校教育など基幹的な行政サービスは、1万人未満の町村では非常に難しくなってくるわけです。 「過疎+過疎」合併の動きに対しては、「果たして合併する意義があるのか」といった声が上がっているのも現実です。群馬県の万場町、中里村のケースでも、法定の合併協設置に先立って中里村議会に対して東隣の上野町との合併も考慮するよう求める請願が出されるなど、より広域的な合併を求める意見が住民から寄せられました。 過疎自治体の組み合わせによる合併協議会
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