212の21世紀〜マチは変われるか
第2部・評価編 3.ライフライン しかし、現実には財政事情とともに既に自治体間の格差は、どんどん広がる傾向を見せているのです。自治体はどうしても「横並び」を意識するため、その裏っ返しの心理として比較されることを嫌いがちです。従って一般にこうしたデータはあまり表に出てこないのですが、公にされているいくつかのデータから「サービス格差」の実態をのぞいてみましょう。 住民の側からは、何といっても「住みやすさ」が大きな関心事です。これを端的に示すデータは見当たりませんが、道路や上下水道、電気、ガスといった「ライフライン」と呼ばれる公共施設がどの程度整備されているかは、「住みやすさ」を測る一つの目安にはなるでしょう。 北海道の場合は、開発の歴史が道外の市町村に比べて浅いことや、面積が広大なこともあって、整備がやや立ち遅れている面は否定できません。また、地域間の格差もあって、こうした格差是正も行政の課題となっています。
道内の市町村道の整備がどの程度進んでいるかは、それぞれの「道路改良率」と「舗装率」からおよその状況がわかります。九八年四月一日現在のデータでは、道内の改良率が五九・六%で全国平均(五〇・一%)を上回っていますが、舗装率は全国平均(七一・六%)を大きく下回る四八・三%にとどまっています。 上水道は道内市町村の平均普及率が九六%とほぼ全国平均に肩を並べていますが、九〇%未満のまちも七十二市町村あります。下水道の普及率は、七七・九%と全国平均(五六%)を大きく上回っているものの、普及率が五〇%に満たないまちが四十二市町村もあり、ここでも都市部と町村間の格差が目立っています。 |
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